磐越西線 馬下駅(まおろしえき)~配線略図で巡るローカル線~

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 東京から新潟に行くには普通上越新幹線を使う。お金のない学生時代は上越線(在来線)で新潟に帰ったりしたものだが、磐越西線経由というのは数えるしかない。磐越西線は福島と新潟を結ぶ路線だ。今ではローカル線といった風情だが、東京と新潟を結ぶ路線として活躍したこともあった。上越線の全線開通は意外に遅く昭和6年であり、明治・大正時代は長野を経由する信越線か福島を経由する磐越西線経由で新潟に向かっていたのだ。

 非電化単線のローカル線といった雰囲気の磐越西線であるが、かつてはセメント輸送の貨物列車が走っていたり会津若松まで特急が走っていたりと注目の路線であった。最近注目を浴びたといえば2011年の臨時石油輸送列車が記憶に新しい。東日本大震災で不通になった東北本線を避け日本海側を経由して石油を届けるため、なれない雪道をDD51ディーゼル機関車が奮闘する感動物語である。

 今回馬下駅に降り立ったのは近くの踏切で撮影するためである。ホームに降りると典型的な2面3線のローカル駅で、こじんまりした雰囲気が大変気に入った。当駅は折り返し列車が設定されており、3番線に到着した列車はどちらにも折り返しが出来るようになっている。3番線の郡山方には構内踏切があり、駐輪場に直接出れるようになっている。

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  駅から少し歩くと馬下踏切に着く。警報機だけの第三種踏切だ。辺り一面水田が広がっている。駅の方を振り返ると菜の花が植えられている。もう散っていたが大きな桜の木があり、春には綺麗な景色を見せてくれるのだろう。

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 面白いと思ったのが、1番線ホームに保存されているランプ小屋。開業当初のレンガ積みの好ましい雰囲気の小屋で、名前の通り石油を貯蔵するために使っていたそうだ。そばの解説パネルに書いてあった。

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2019年4月 訪問