旧古河庭園でバラを撮影する

 旧古河庭園は地下鉄南北線駒込駅西ヶ原駅の間にある。南北線沿いは六義園など、公園・庭園が多いと思う。

 西ヶ原駅から10分くらい歩くと、立派な門構えの正門が姿をあらわす。さすが、名主の庭園だったんだろう。古河財閥の三代目が暮らしたそうな。

 メイドさんが出てきそうなくらい絵に描いたような洋館と、その前には英国式の庭園が広がる。しかし、周囲は日本の樹木と和風の庭園が隣接し、明治時代の和洋折衷な雰囲気をよく表している。

 天候が悪くて、青空をバックにとはいかなかったけど、洋館を背景にバラを撮るのはなかなか絵になって素晴らしい。次はもっと天気の良い日に来ようと思った。


首都高のジャンクションを鑑賞するために夜に出かける。

 ワイドレンズを買ったのでワイドレンズに適した被写体を、という事でジャンクションである。縦横無尽に伸びる高架構造物を画面目一杯に収めようとすると、ワイドレンズの出番である。

 まずは西新宿ジャンクションから。4号新宿線中央環状線が交差するこのジャンクションは比較的新しい。中央道方面から中央環状線にY字分岐が二重に重なる。たいして広くない交差点上で三層高架が展開される。
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 ジャンクションといったら、箱崎を紹介しないわけにはいかないだろう。下町雰囲気が残る狭い通りに三層の構造物が押し込まれている。高架上にはロータリーにバスターミナルまで備わる。しかし、日中は慢性的な渋滞で悪名高いジャンクションでもある。
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 おまけ。新宿の都庁展望台からの眺め。無料なのは良いが、エレベーターの待ち時間は長いしガラスの写り込みは激しいし、夜景スポットとしてはそれほどでもなかった。
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*1:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f8,1/2,iso1600

*2:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f8,1/2,iso1600

*3:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f5.6,1/5,iso1600

*4:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f5.6,1/5,iso1600

*5:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f4,1/2,iso1600

*6:Nikon D750+Nikon18-35mmf3.5-4.5  f4.5,1/10,iso6400

都会なのか田舎なのか。関東鉄道 常総線。

 常磐線快速電車は取手駅が終点。この先は普通列車に乗り換えなければならない。この取手から私鉄が分岐している。関東鉄道常総線は取手から下館まで51.1kmを非電化路線で結ぶ。

 休日の昼下がり、取手駅で一日乗車券を買って改札をくぐる。常磐線とは違って薄暗い階段を降りると、ディーゼルカーがちょこんと1両だけ休んでいる。とはいえ、液晶表示の発車案内表示や自動改札が備わり、見てくれだけは都会の通勤路線だ。

 取手から水海道まで、非電化なのに複線だ。複線にするほど列車本数が多いわけではないのだが、交換待ちを気にすることないのは気持ちが良い。雑木林と住宅と畑を抜けて、すいすいと走る。常磐線沿線はやけに雑木林が多い印象だ。




 守谷駅つくばエクスプレスとの接続駅。周囲には高層マンションがにょきにょきとそびえ立つ。
 水海道駅は車庫もある運転の要所。運転本数が半分になり、ここから単線区間になる。ローカル私鉄っぽい雰囲気がむんむんする。

 三妻駅の辺りは水害で水浸しになったエリアである。しかし水害時の浸水マップをよく見ると、古くから住居のある区域は間一髪免れている。



 下妻駅で快速列車に乗り換える。下妻から下館までは常総線で一番閑散としている。家もまばらで農村の風景が広がる。

 終点下館では快速列車から水戸線への接続は2分しかなかったが、跨線橋を渡ってすぐの連絡だった。

米坂線・左沢線・仙山線

鉄道の写真を撮るだけでなく、乗り潰しもしようと思う。

米坂線

2017年5月26日金曜日。大宮駅6:34発のとき301号。始発の新幹線だ。出張客で混んでいるかと思ったが、意外とすいている。約2時間で新潟駅に到着した。平日の朝8時半だというのに東京と違って穏やかな空気が流れている。


東京を朝一に出るこの新幹線に米沢行き快速べにばな号に接続する。これから3時間くらい乗り通すわけだが、特急と違ってただの普通のディーゼルカーである。椅子がとても固いのだ。座り心地は悪くとも最新型のディーゼルカーだ、軽くエンジンを吹かすとすいすいと加速していった。
羽越本線坂町駅まで来るとしばらく停車し、本日の目的である米坂線に分岐していく。本線から分岐していくローカル線の旅情について作家の宮脇俊三が熱く書いていた。彼の分類を参考にすれば、米坂線は本線に名残惜しさを感じながらしばらく並走する事なく、あっさりと振り切って別れてしまうタイプである。坂町駅を発車したら直ぐに向きを変えると、あっという間に羽越本線は見えなくなった。
越後下関駅を出ると山間部に入っていく。右へ左へカーブしながら、荒川にそって山を登ってくゆく。小国駅は駅前に工場があり、栄えている。


いつの間にかサミットを越え、山形県に入る。羽前椿駅まで出れば米沢盆地である。
今泉駅では山形鉄道フラワー長井線と接続する。
終点の米沢駅には11:31に着いた。米沢駅からは奥羽本線11:36の山形行きなので、とても良接続が良い。奥羽本線山形新幹線として改軌されている。ローカル線のヘロヘロな線路と比べて、新幹線用の幅の広い線路は安定していて乗り心地がとても良い。山形には12:25に着いた。

山形市

左沢線の発車まで3時間くらい空くので、適当に市内を観光する。旧山形県庁文翔館。昭和50年まで使われていた。とても雰囲気があって、よく保存されている。


左沢線

左沢線(あてらざわせん)は北山形駅から分岐して終点の左沢まで向かう盲腸線である。列車は全て山形駅まで直通する。山形駅を発車すると、しばらく奥羽本線と並走する。先頭車の窓から見ると新幹線用と在来線用のレールの違いが良くわかる。
しかし、ここでちょっと問題が生じた。北山形駅の出発信号機がなかなか青にならないのだ。運転士は無線でなにかやりとりしている。放送によると、遅れている奥羽本線の接続を取るとの事。これはちょっとまずい。予定では終点の左沢到着後、8分で折り返して、さらに北山形に帰ってきたら4分で仙山線に乗り継ぐ予定を立てていたのだ。遅れがなければ素晴らしく効率的な乗り継ぎとなるはずだったが…… 時計を見ると発車予定時刻を10分以上過ぎている。結局左沢には12分遅れで到着し、1分後には折り返しが発車した。



仙山線

仙山線左沢線の到着を待ってから発車した。4両編成の車内は高校生で意外と混んでいる。しかし、仙台近郊の住宅地を抜け、高瀬駅辺りからすいてくると共に山の中に入ってゆく。
芭蕉の句で有名な山寺駅辺りから崖が切り立つ渓谷沿いになる。面白山高原(おもしろやまこうげん)駅は何が面白いのかよくわからなかった。

しかし、県境を越えるあたりは何もない。窓から人工物は見えないし、携帯の電波も入らない。宮城県に入ったら鬱蒼と霧に包まれ始めた。
仙台が近づくにつれて乗客が増える。立つ場所も無いくらいになって、ようやく仙台駅到着。

仙台駅は駅ビルが充実していて良い。牛タンも美味い。
仙台から新幹線に乗れば、1時間でもう埼玉である。普通列車の硬い椅子に揺られて峠を越える事を思うと、新幹線は魔法みたいだ。

鉄道写真記録 撮影地別

撮りためた鉄道写真を撮影地別に整理したいと思います。随時更新予定。

東北地方

関東地方(JR)

関東地方(私鉄)

  • 流鉄
    • 幸谷〜馬橋('16.11.06)
    • 小金城趾〜幸谷('16.11.06)

甲信越地方

  • 上越線
    • 上牧〜水上('17.01.07)('16.11.27)
    • 上牧〜後閑('17.01.07)
西日本

遅い春を求めて、釜石線

 東北の桜は遅い。桜前線は西から少しずつやってくる。だから東京の桜が終わっても、北に行けば良い。
 大宮駅6:30発、やまびこ41号。東北新幹線の始発列車である。

 新花巻駅9:07着。新幹線とはいえ結構時間がかかる。心なしか、東京より空気がひんやりとする。早速予約していたレンタカーを走らせて、釜石線の名スポットめがね橋に向かう。


 めがね橋こと宮守川橋梁は、宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」のモチーフにしたと言われる橋である。確かに下から眺めると、どこまでも飛んで行けそうならほど見事な眺めだ。


 この時期にわざわざ東北くんだりまで来てよかった。満開の桜をゆっくり楽しめる。ところどころに桜の咲く山々を眺めながら車を走られせる。


 遠野付近は桜並木が有名らしい。綾織駅近くからディーゼルカーを狙う。本当はSLの走る日に来たかったのだけど、車も新幹線も予約がいっぱいだった。



 せっかくここまで来たのだから、撮り鉄だけでなく観光もせねばなるまい。遠野市柳田國男が纏めた民話の伝承が有名らしい。その中でもカッパの伝承にちなんで、実際にカッパがいるとの事。これはカッパを見つけるしか!

 カッパの謎を求めて伝承園に向かった。

 河童捕獲許可証をゲット!

 カッパを発見! なんとも可愛らしい。


 カッパが出現するといふカッパ淵が近くにあるらしい。



 カッパだ!!!


 遠野市のグルメを検索したらジンギスカンが有名らしいので、帰り際にジンギスカンを食べた。

 なんだかんだで、レンタカーを返却したのは新幹線の発車10分前。やまびこ58号は定時に新花巻を発車した。帰りはあっという間である。

ネモフィラの丘とひたちなか海浜鉄道

2017年4月30日日曜日。勝田駅7:55。我孫子駅を6:26に出る常磐線高萩行きに乗ると、8時前に茨城県の勝田に着く。国営ひたち海浜公園ネモフィラが有名だという。シーズンの大型連休中はそれはもう大混雑らしい。もうこの時間からシャトルバス乗り場に列が出来ていた。


公園内をずんずん奥へ進んでゆくとようやくネモフィラの丘が見えてくる。しかし、巡礼者のように丘の小道を一列に人が登っている。人が全く居なければさぞ幻想的な風景が広がっていただろうに。



帰りは今来た道を戻るのではなく、別のルートを使おうと思う。勝田駅からはひたちなか海浜鉄道が出ており、市街地を経て阿字ヶ浦駅までを結んでいる。その阿字ヶ浦駅からひたち海浜公園まで臨時にバスが出ているので、これに乗ってひたちなか海浜鉄道経由で帰ろうと思う。

バスの乗車時間はほんの5分くらいだろうか。あっという間に阿字ヶ浦駅に着いた。実はひたちなか海浜鉄道を延伸してひたち海浜公園に繋げようという計画があるらしい。

阿字ヶ浦では到着した3両のディーゼルカーからどっと客が降りて来た。みんなネモフィラ目当てなのだろう。折り返し勝田行きはガラガラだ。普段は1両編成なのだが、大型連休中はネモフィラ特需という感じである。


中根駅は周りに何も無い中間駅だ。ひたすら田園風景が広がり、撮影に好適である。まだ田植え前で田んぼはさみしいが、菜の花が綺麗に咲いていた。


勝田駅から特急に乗れば上野駅まで1時間ちょっと。長閑な田んぼの真ん中でディーゼルカーを待っていたのが別世界の出来事のように思える。