時をかける少女

テレビでやってたのでまた見た。


 真っ白な入道雲が浮かぶ真っ青な夏の青空。
過ぎゆく青春は一度きり。ジュブナイルの王道。
去年の夏、新宿まで観に行ったときの青空が思い出されます。

 ハイコントラストかつ高精細な背景とフレッシュで若々しい声優陣に
よって、そこらの萌えアニメとは違う雰囲気を作り上げることに成功
しています。
 個人的に気になった点として、流れというか構成があります。
たいてい三段構成や起承転結の四段構成が多い中、五段構成は珍しい
のではないのでしょうか。
五段構成とは「発端−展開−最高潮−破局終結」で成り、まあ
四段構成の応用みたいな感じです。破局ではそれまでの展開が破れて
主題やテーマが示される部分です。
 本作では真琴がタイムリープの力を使いまくる展開部、そして
千昭への恋心に気づく辺りは最高潮です。その後、核心の設定が
明らかになり一気に破局を迎えます。そして夏の青空に終結
相成るわけです。しかし、最初観たときはどうせ四段構成なんだろうと
思っていたので、破局部には衝撃を受けました。どうせ真琴が千昭に
告白してエンディングなんだろうと思っていたら、びっくりの
展開なのですよ。
 意表を突く展開でよりドラマチックに盛り上げるだけでなく、
伏線だとかアングルだとかも良く練られ巧く描かれている
作品だと思いました。
やはり、すっきりとした構成で後味の良い作品は好感が持てます。