生徒会の一存はやっぱり普通のハーレムアニメでした

突然の急展開?

 始まった当初はパロディの乱用を毛嫌いする人が多かったようだ。しかし、そのパロディをすんなり受け入れて見続けたら、普通の萌えアニメになってたよ!
 変化の兆しは「第8話 嫉妬する生徒会」辺りから。私は原作を読んでないので良く分からなかったが、どうやら幾つかのシリアス展開を経て親密度が上がった後の話らしい。

原作は大体1〜4巻の最終章とその1つ前の回にほぼ全部シリアス回があるんだが、
会長→最初から
知弦→2巻
深夏→3巻
のシリアス回で杉崎に対する好感度が上がる(分かる)んだよ。

で、今日の嫉妬回は5巻の話だから、
周りはそこそこ杉崎を気になりだしてた頃の話だ。

http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-4178.html

第1話を思い出すと

 シリアスな話を全員分描写せずにこのモテモテ展開は構成を失敗してるとしか思えないが、それを差し置いてもこの急展開に驚いてしまった。何故なら第1話の設定が覆されているからだ。

碧陽学園生徒会。そこは選ばれし者だけが入室を許される聖域にして楽園(多分)。
唯一の成績優秀枠に学年最低成績から学年トップに躍り出た男・杉崎鍵は
はりきって生徒会ハーレム化計画をすすめるけれど、生徒会メンバーからは見事に全スルーされる日々なのです。

http://newtype.kadocomic.jp/seitokai/story/

第1話でヒロイン達は杉崎が話題に出すギャルゲーとそのハーレム展開を散々馬鹿にしたのである。それが、第8話になると自らギャルゲーヒロインとなって主人公一直線だ。ハーレム萌え要素を否定しながらも、自らハーレム展開と成り果ててゆく。なるほど、これはセルフパロディなのか。
 ギャルゲーを否定的に書きつつも、ギャルゲー的展開になってゆく点で『神のみぞ知るセカイ*1も似たような構造だった。最初に萌えを否定しながら、結局萌えてしまう。オタクの悲しい性を表しているように思えてくる。

そういえば

 ハーレムアニメに成り果てた第9話で気になったのがこのシーン。


真冬:先輩! 聞いてください。真冬の好感度上げるためにも話しかけましょうよ。
生徒会の一存 第9話 私の生徒会)

いや、ちょっと待て。真冬が杉崎と親しくなりたいんだったら、真冬が杉崎に話しかけて杉崎の真冬に対する好感度を上げるのが先決ではないのか? ここで落ち着いて考えてみる。ギャルゲーの一般的なシステムによれば、主人公が特定のヒロインに話しかけると、そのヒロインの主人公に対する好感度が上がって攻略が進む。そう、杉崎が真冬に話しかけて真冬の好感度を上げるのがギャルゲー的に正しいのだ。